
みなさんこんにちは
ファミリーマートのカフェラテに備え付けの「キャラメルシュガー」をブチ込むのが好きな茨城のカメラマン仲居です。
コスプレイベントやSNSを見ていると、ストロボの「適正な明るさ」をあまり理解せず「とりあえず光らせている」人が意外と多いことに気がつきました。
今回はそんな方や、ストロボ撮影初心者や苦手な方に、ストロボの使い方をカメラの設定と合わせてマニュアルでストロボ撮影できる方法をご紹介します。
※マニュアル撮影と言ってもとても簡単なので、カメラとストロボ片手に読み進めていただければと思います。
【ストロボの使い方】ストロボとカメラの基本設定をする。
ストロボは瞬間的に強烈な光を放つ撮影機材です。
カメラの設定をプログラムオートや絞りオートにしていると、カメラはストロボの存在を無視して「現在の撮影環境」に明るさを合わせてしまいます。
※TTLと言う自動調光機能がストロボの機種によりありますが、初心者はヘタ止まりになるの今回はOFFにしてください。
その結果、強すぎるストロボ光に引っ張られて白トビした写真を撮影することになります。
なので、まずはカメラとストロボを完全にマニュアルで操作します。
・モード=マニュアル
・絞り値=F4
・シャッター速度=1/160秒
・ISO感度=100
私が普段の撮影で基本にしているカメラの設定です。ほとんどの場合、カメラはこの設定のままで撮影を終える事が多いです。
1/160と言うシャッター速度は、被写体もかなり早く動かない限り止めて撮影できるので安心。
・ストロボパワー=一番弱い(1/128や目盛①)
・ストロボ位置=右側面1m程度の場所(高さはやや上方から)
ストロボは慣れてくれば1/16くらいからスタートですが、今回はより理解を深めるために最弱から始めましょう。
基本的なストロボとカメラの設定はたったのコレだけです。簡単ですね。
ちなみに、ストロボは基本オフクリップ(カメラから外して使う)が基本ですので、ストロボを無線化している前提で進めていきます。
【ストロボの使い方】ストロボは「真っ暗」から始める
さて、カメラとストロボの無線化が済んだら、実際に被写体を撮影しながらストロボの明るさを調整していきます。
ここで、先ほど設定したカメラで「ストロボ無し」で撮影してみましょう。
ちなみに撮影環境は以下の通り
・撮影時間=午後3時
・天気=曇り
・環境=自然光が入る室内
※今回の被写体はフィギュアですが、人物に対してもカメラやストロボの設定はほぼ同じです。
まずはストロボ無しで撮影

撮影時は午後3時で、曇天の空でしたがこのカメラ設定では真っ暗になりました。
しかし、真っ暗からスタートするのがストロボ撮影の基本です。
ストロボ撮影のイメージは、黒板にチョークで色を足すイメージ。
ストロボが上手く使えない人は、撮影環境を見ずにいきなり被写体へストロボ光を向けてしまう特徴があります。
そういった方法では「蛍光灯の光はどこから?」「自然光が入っているな」など環境光が意識できず、ストロボを使う適正な明るさが見えません。
そのため、あえて【真っ暗な状態】から始めて本格的な撮影の前に適正な明るさを調整します。
ストロボを1/128(最弱パワー)で撮影

次にストロボを最弱のパワーで撮影しました。
明らかに暗いですね。
ストロボ撮影では、この【明らかに暗い】と言う感覚がとても大切です。
この感覚が無いと「中途半端な明るさ」にも気づく事が出来ません。
ストロボを1/64で撮影

ストロボを1/64のパワーで撮影しました。
カメラの設定は変更していませんが、先ほどよりもかなりディティールが見えるようになりました、しかしまだ暗いです。
ストロボを1/32で撮影

ストロボパワーは1/32です。
適正な明るさに近づきました。
ストロボを1/16(半分パワー)で撮影

ストロボの半分パワーである1/16で撮影しました。
一見適正な明るさに見えます。が…
罠です!
ストロボ撮影があまり得意でない方は、かなりの確率でこの1/16の明るさで撮影を進めてしまっています。
この明るさは【RAW現像前提のアンダー気味】な撮影で使う明るさであり、撮って出しでは適正な明るさとは言えません。
ストロボを1/8で撮影

ストロボの半分パワーより1段階高くした明るさです。
これが適正な明るさ。
背景のストロボ側(右)がちゃんと白くなっており、被写体も本来のグレーがキレイに発色しています。※左側に同じ要領でストロボを足せば全体が適正な明るさになる
適正な明るさになりましたが、このまま撮影を進めてはいけません。
更に1段ストロボのパワーを上げてみましょう。
ストロボを1/4で撮影

ストロボパワーを1段上げた1/4で撮影しました。
実はこれも適正な明るさです。
被写体の正面が白トビ寸前ですが、明るめの雰囲気や女性を撮影する場合は適正露出と言えます。
そう、適正な明るさとは【カメラマンが撮影イメージを自ら判断する】ことで変化するのです。
もし1/8で撮影を進めていれば、全体的に落ち着いた写真になっていたところを、ストロボパワーを1段上げる事で明るめの適正露出を得る事が出来ましたね。
これは【明らかに暗い感覚】を下から見ていく事で、適正な明るさが冷静に判断が出来ると思います。
この明るさで撮影したいところですが、念のため更に明るくして【明るすぎる感覚】も覚えておきましょう。
ストロボを1/2で撮影

フルパワー手前の1/2で撮影しました。
明らかに白トビしています。
かなり具体的な撮影意図が無いと、この明るさは失敗していると言えます。
ストロボを1/1(フルパワー)

ストロボフルパワーの1/1です。
晴天時の日中シンクロや背景を大きく、被写体を小さく撮影する場合、F値を絞り超高速シャッターでもない限りは使わないです。
ストロボの適正な明るさは1歩踏み込んだ先に
ストロボは【真っ暗】なところからスタートし、適正かな?と思ったところから1歩踏み込む事で、より適正な明るさを知る事ができましたね。
ストロボ撮影が慣れてくれば、今回のカメラ設定でストロボは1/16から撮影してもかまいませんが、確実にいい写真が撮りたいならばあえて【真っ暗】から撮影してみましょう。
いままでの「何となくストロボ」よりも格段にレベルアップしていると思います。
※今回は128.64.32.16.8.4.2.1とストロボパワーを上昇させましたが、ほとんどのストロボは0.3刻みで調整できます。実際の撮影では0.3刻みで適正露出を見つけましょう。
いかがでしたでしょうか?
次回もよろしくお願いします。
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