写真は6つの構図で10倍上手くなる

カメラ初心者向け

みなさんこんにちは

史上最大の台風19号の影響により、丸2日間太陽を見ていない茨城のカメラマン仲居です。(10月13日現在、私の所は幸いほとんど被害がありませんでしたが、被害に遭われた方には心よりお見舞い申し上げます。)

今回は一眼レフカメラ初心者の方が写真を撮っていると、同じ被写体を撮っているのに「自分の写真ヘタすぎでは…?!」となった事はありますよね。

最初の内は「使っているレンズが…」とか、「相手は高級なカメラだから…」と思いこんでいたが、実は写真が上手な人のカメラがエントリー機や、キットレンズだったりで絶望した事があるハズです笑

これらは機材や撮影方法ではなく【構図】に無駄が無く美しい写真になっているのです。

機材や撮り方を覚えたら次は【構図】を覚えて、一気にステップアップしましょう。

※今回は風景や物の写真が多いですが、構図はポートレート等の人物撮影でも同様の効果を発揮します。ぜひ複数の構図を覚えておきましょう。

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構図その1:【シンメトリー構図】

構図その1:【シンメトリー構図】

シンメトリー構図は建物の幾何学模様や、街中にある建物のタイルなどの人工物やスナップで活躍する構図です。

ファインダーの真ん中に十字の線をイメージして、左右対称に整えるイメージで撮影するとバランスの良い写真が撮れます。

一見地味な構図ですが、水平と垂直を揃える意識を持つ事で整然としたキレイな写真になります。

シンメトリー構図の作例

シンメトリー構図の作例

規則的に並んだガラスが印象的なビルの写真。

こういった建物は特に見栄えがいいので、斜めにならないよう正面から一脚や三脚を使って撮影したいですね。

シンメトリー構図の作例2

銀座の街並みを望遠レンズで切り取った写真。

銀座の街並みを望遠レンズで切り取った写真。

神社の鳥居をシンメトリー構図で。カメラ位置を下げて奥行を見せるのも良いですね。

左右対称が対象になるように構図を決めたら、あとは垂直をしっかり意識すると安定したバランスの良いシンメトリーな写真が撮れます。

シンメトリー構図は特に人工的な物や建造物と非常に相性が良いため、街中でのスナップ撮影で威力を発揮するのでぜひ覚えておきましょう。

構図その2:【2分割構図】

構図その2:【2分割構図】

主に風景写真など、背景の整理が難しい場合に良く使われる構図です。

あまり難しい事は考えず、空と地面!空と水平線!と思い切って分割すると上手くいきます。

中途半端に上下のバランスをズラしたりすると、逆に【何でもない写真】になってしまうので2分割構図を使うならキッチリ真ん中で分割しましょう。

2分割構図の作例

2分割構図の作例

春のネモフィラと菜の花を2分割構図で撮影した写真。

この場合はネモフィラの丘が主役なので、菜の花にはピントを合わせず前ボケになってもらいました。

2分割構図の作例2

超ド定番の初日の出と水平線の2分割構図の写真。

太陽が中心にあるため、シンメトリー構図とも言えますが基本は同じく水平を意識してキッチリ2分割したいですね。

どうしても上下の配分を6:4や7:3にしたくなりますが、グッとこらえてキッチリ半分にした方が、あとから見直した時に良い写真であるケースがほとんどです。

シンプル故に使うには勇気がいりますが、思い切ってチャレンジしましょう!

構図その3:【3分割構図】

構図その3:【3分割構図】

上下左右に2本の線を置き、その交わる部分に主役を配置する構図で別の呼び方としては【黄金分割】とも呼ばれる構図です。

黄金分割とも呼ばれている通り、普段からこの構図に当てはめて撮影を意識すると、被写体の配置や撮影位置に対して常に気を配る必要があり自然と写真が上手になっていきます。

ポートレート撮影テーブルフォト等には特に効果的で、まずはこの構図をしっかりと覚える事が上達の近道。

多くのカメラで「ファインダー内に3分割構図」を表示できるので、説明書を参考にして常にファインダー内に表示しておくと普段からこの構図を意識して撮影できます。

3分割構図(黄金比)の作例

3分割構図(黄金比)の作例

小さなフィギュアが向かい合った写真。

ちょうど3分割した線の交わるところに人物が配置され、ビジネスマンが何か話しているようなイメージがストレートに伝わります。

3分割構図(黄金比)の作例2

こちらも先ほどと同じように線が交わる部分に猫を配置しました。

3分割構図はかなり意識して背景を整理する必要がある分、被写体と余白が言葉以上に写真のイメージを語ってくれる構図です。

さすが「黄金分割」と言った万能さで物から人まで活用できる構図。

3分割構図(黄金比)の作例3

3分割構図はポートレートでも良く使われる構図で、目線を外した写真を撮る場合に視線の先のスペースを空けるようにするとスッキリとした写真になります。

ポートレートを始めたばかりの頃は、後ほど紹介する「日の丸構図」になりがちな為、ポートレート写真の上達には3分割構図を意識することが特に重要です。

3分割構図(黄金比)の作例4

視線を貰う場合も3分割構図は大活躍です。

目元に力のあるモデルさんは、その魅力を最大限に引き出してくれます。

視線を貰う場合は日の丸構図も相性が非常に良いですが、視線が強すぎて胃もたれする場合には3分割構図でバランスを取りたいですね。

3分割構図はハッキリ言って「絶対に失敗しない構図」ですので、無意識にこの黄金分割が使えるよう特に練習したい構図です。

構図その4:【レイルマン構図】

構図その4:レイルマン構図

レイルマン構図は縦に3本の線を引き、対角線上に線を入れて交わる部分に被写体を置く構図です。

イメージとしては3分割構図を広げた構図を意識します。

主にテーブルフォト等のようなイメージ写真で活躍する構図。

使いこなすにはかなり背景を整理する必要があり、上級者向けの構図と言えますが「SNS映え」する写真が撮れるため、ぜひとも覚えておきたい構図です。

レイルマン構図の作例

レイルマン構図の作例

ただの指輪と英字の雑誌が、広告等のイメージ写真やSNS映えする写真になりました。

あまり物を置いてしまうと構図がごちゃごちゃしてしまうので、主役はハッキリと意識するのがコツです。

レイルマン構図の作例2

差し込む光に照らされた提灯の写真。

このように視線を誘導する写真とレイルマン構図は相性が良く、写真を見た人がイメージを膨らませやすい構図とも言えます。

レイルマン構図の作例3

ポートレート撮影でも活躍する構図であり、特に室内などの雰囲気を見せたい時にはこのレイルマン構図を意識するとロケーションを生かした撮影が出来ます。

余白を大きく取る必要があるため、日本人に多い「余白恐怖症」の人にはやや難しい構図かも知れませんが、意識する事で一気に写真のクオリティが上達する構図です。

ストーリー性の高い写真や、場所を見せたい写真にしたい時は余白を恐れず被写体を控えめに撮影してみましょう。

構図その5:【三角構図】

構図その5:三角構図

三角構図は主に広角レンズを使っている時に意識したい、非常にインパクトのある構図です。

その名の通り、被写体が三角になるよう被写体を配置します。

背の高い建物や植物など少し変わった撮り方をしたい時にアクセントとして活躍します。

三角構図の作例

三角構図の作例

私はあまり使わないので、分かりやすい写真は少ないのですが、この写真は大きいビルと小さいビルの線が三角を描いているのが見えますか?

この写真は広角レンズを使い、下から煽る事で強いパースを生み出し三角構図を生み出しています。

この構図は必然的に空を見上げるような構図になるので、背景の整理が比較的しやすく初心者でもインパクトがある写真が撮れるためおススメです。

撮影のコツとしてはカメラは地面スレスレまで下げて撮影すると上手くいきます。

三角構図の作例2

こちらは中心からややずらしていますが、鉄塔を三角に配置した三角構図です。

被写体を真ん中に置いた方がインパクトはありますが、この場合は雲の美しさも捨てがたかった為、三分割構図と三角構図を足したような構図にしました。

三角構図の作例3

こちらも建物の屋根を三角に見立てて配置しました。

こちらも下から煽ることで三角構図にし、背景を整理することでインパクトのある写真になっていますね。

こちらも下から煽ることで三角構図にし、背景を整理することでインパクトのある写真になっていますね。

自然の中にも三角構図が隠れていますね。いつもより目線を下げれば見えてくると思います。

三角構図はやや使い所を選びますが形を覚えるだけで、初心者でもインパクトのある写真になります。

普通の構図にマンネリしてきたらぜひともチャレンジしてみたい構図です。

構図その6:【日の丸構図】

構図その6:【日の丸構図】

お待たせしました、みんな大好きな日の丸構図です。

「日の丸」の通り、真ん中に主役を配置した最もポピュラーな構図。

今までご紹介した構図は【「脱」日の丸構図】でしたが他の構図をしっかり覚え、「背景を整理する」事を学ぶ事で、日の丸構図が真価を発揮します。

カメラマンの中には「日の丸構図はヘタな証拠」みたいな事を言う人が居ますが、それでも世の中には【日の丸構図のデザインを見ない方が難しい】ほど素晴らしい構図であるのは間違いありません。

今回紹介した構図を覚えたら、自然と日の丸構図のクオリティも上がると思うので、嫌悪感を持たず自由に写真を楽しみましょう。

日の丸構図の作例

日の丸構図の作例

ザ・日の丸構図で撮影した花の写真です。

植物はどうしても足元に咲いているため、真上から撮りがちですがあえて下から撮影することで空を背景にして主役以外を整理することが出来ます。

日の丸構図の作例2

ちょっと変化球ですが、これも日の丸構図です。

鉄塔を下から見上げる事で、複雑な模様の背景として配置しました。

これにより自然と真ん中に視線が行く「日の丸構図」らしくなりますね。

日の丸構図の作例3

これは背景が雑然としていますが、まわりの色を落ち着かせる事で主役が引き立つ日の丸構図になっています。

初心者の内は「なんとなく」真ん中に主役を配置してしまいますが、今までの構図で「背景を整理する」事を覚えていけば、日の丸構図の意味も大きく変わります。

日の丸構図の作例4

基本ですが、やはり魅力的な写真が撮れるポートレートでもぜひ使いたいのが日の丸構図ですね。

さすがに全部の写真が「日の丸構図で顔のアップ」だけだと問題ですが、ドキッ!と心の琴線が震えた瞬間はぜひとも日の丸構図で撮りたいですね。

難しい事は考えず、ただステキだと思ったらシャッターを切る

単純ですが、やっぱりいい写真になると思います。

今はSNSで会った事もない人から賛否両論の批評を受ける時代ですが、写真を楽しむのは個人の感性なので、変に気取らず自分がステキだと思えるなら日の丸構図は素晴らしい構図ではないでしょうか。

他にもいろんな構図がある

他にもいろんな構図がある

今回紹介した物の他にも、放射構図、フレーム構図、対角構図、S字構図などありますが、一眼レフカメラ初心者の方は今回紹介した6つの構図を自然に撮れるようになるまで写真をたくさん撮影するのがおススメです。

ヘタに構図ばかり覚えた頭でっかちなカメラマンになると、撮影自体が楽しくなくなってしまいます。

楽しみながら覚えていけば、もっと上手にステキな写真が撮れるようになるのではないでしょうか。

いかがでしたでしょうか。

次回もよろしくお願いします。

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