みなさんこんにちは
写真を撮っていて、写真にこのような黒い点々が出てきたことはありませんか?
レンズをピカピカに拭いてるのにアレ?と思った方が多いと思います。
実はこれ「センサーダスト」と言って、レンズの前後ではなくカメラ側のセンサー部分に付いた微小なゴミやホコリが写り込んでしまう現象なのです。
今回はこのセンサーダストをアプリやlightroomなどを使わず、センサー部分のクリーニングをして除去する方法をご紹介します。
ですが、ここで一つ気になるポイントがありますね。
そう。いつも出てくるわけではなく、気が付いたら黒い点がありませんか?
センサーダストが出る条件、出にくい条件がある。
センサーダストの黒い影が非常に目立ちやすい条件と、そうではない条件が明確にあります。
センサーダストが出づらい条件
- 明るいレンズ(F1.8など)を開放で撮影。
- マクロレンズでの撮影。
これらのレンズや撮影方法を好んで写真を撮っている人には、センサーダストが非常に出づらく、存在自体に気づいていない可能性があります。
特に、カメラやレンズのクリーニングを普段からしていないにも関わらず、いつもキレイに撮影出来てるよ!って人は実はセンサーがゴミまみれになっているかも知れません。後述するセンサーダストの確認をおすすめします。
センサーダストが出やすい条件
- F値を絞った(F8~22の間)撮影。
- 広角レンズを使った撮影。
これらの方法で撮影をしている人は、写真に写る黒い影に悩まされているのではないでしょうか?
F値を絞って、広角で撮影する…つまり風景や都会の夜景なんかを好んで撮影する人にはセンサーダストは非常に厄介者と言えます。
それでは、なぜF値を絞って広角で撮影するとセンサーダスト(黒い点)が出やすいのか、少しだけ仕組みを理解しましょう。
センサーダストが発生する仕組み
センサーダストは冒頭で触れましたが、カメラ本体のセンサー部分にホコリや微小なゴミが付着した状態です。(四隅に現れやすいのは角にホコリが溜まりやすいため)
それなのに出る条件、出づらい条件があるのはレンズや撮影方法が影響しているのはお話しましたね。
まずは症状が出づらい条件を紐解いていきましょう。
【出づらい】明るいレンズを開放で使っている場合
これは非常に簡単な理由ですね。センサーのゴミは言ってしまえば超前ボケの状態。
その状態でF値を開放すれば、当然大きな前ボケによりゴミは跡形もなく消え去ります。
【出づらい】マクロレンズを使っている場合
これもF値の明るいレンズと似たような理由です。マクロレンズはピントが合う部分が非常に浅くピント前後が通常のレンズとは比べ物にならないほどボケます。
また、マクロレンズを好んで使う人はその独特なボケ感を楽しむことが多く、F値を開放付近で使う事が多いと思います。(私も開放でのマクロ撮影が大好きです)
そのためマクロレンズでの撮影はセンサーダストが非常に出づらい条件になります。
さて、ここまで読めばセンサーダストが出やすい理由も何となくわかってきましたね!
【出やすい】F値を絞って広角レンズで撮影する場合
センサーダストが出づらい条件ではピントの浅さがポイントでした。
つまり反対の条件なら黒い点々が出やすくなります。F値を絞る(8~22程度)とピント面が広くなり必然的に超前ボケのセンサーダストまで写り込む状態に。
そして、広角レンズは写真全体にピントを合わせる「パンフォーカス」が得意なレンズです。風景写真を撮る人は特に出やすい条件ですので、気を付けたいですね。
これが写真にセンサーダストの影が出る条件、出ない条件です。
青空の写真でセンサーダストを発見しよう!
俺のカメラは大丈夫だぜ!なんてことは言わず、普段使っているカメラにセンサーダストが無いか確認してみましょう。
見つけ方はとても簡単で、晴れた空に向かって以下のカメラ設定でシャッターを切りましょう。
- カメラモード=絞りオート
- F値=18~22
- ISO感度=100~200
ピントは無限遠が望ましいですが、雲や遠くの建物に合わせてもOKです。
これでシャッターを切ると…
この写真をよーく見てみると…
ヒエッ…
四隅を中心にそこらじゅう黒い点々が…!普通に撮影する時には気づかないような影がハッキリと写し出されています…
目立つ部分はlightroomのスポット修正で直す事が可能ですが、毎回手直しするのは大変ですし、そもそもこんな状態は良くありません。
早速センサー部分をクリーニングしましょう!ですがその前に!
カメラのセンサー部分は写りに直結しているだけでなく、非常にデリケートな部品です!センサーのクリーニングは自己責任で慎重に行いましょう!
カメラのセンサーを自分でキレイにする3つの方法
センサーを自力でキレイにクリーニングする方法は大きく分けて3種類あります。
難易度と効果順にそれぞれ見ていきましょう。
【効果は低め】カメラにお任せ!自動クリーニング機能!
まずは最も手軽ですが、比較的効果が薄めなカメラ本体による自動クリーニング機能です。
カメラの機種によりますが最近の一眼レフカメラならほとんどの機種に搭載されていると思います。
効果はイマイチな事が多い気がしますが、やらないよりマシではないでしょうか?何より非常に手軽ですのでお使いのカメラの説明書を確認して、自動クリーニング機能があれば撮影前に試してみましょう。
(ミラーレス一眼はシャッター幕が無く、イメージセンサーが剥き出しです。そのためミラーレスならほぼ間違いなく搭載されています。)
【効果大】ブロアーでセンサーのホコリを吹き飛ばせ!
こちらはセンサーにブロアーで直接空気を送って、イメージセンサーのゴミやホコリを吹き飛ばす方法です。
効果は非常に高いですが、センサー部分にブロアーのノズルが触れないように注意してください。ポイントとしてはカメラは下向きにして空気を当てた方が効果的ではないでしょうか。ホコリは上から下に落ちますからね。
※①:缶スプレータイプのブロアーは絶対に使用しないでください。缶の中の微小な金属がセンサーを気づ付ける可能性があります。また、勢いが強く先端のノズルがすっぽ抜けてセンサーへの取り返しがつかないダメージも懸念されます。
※②:レフ機は普段シャッター幕とミラーが降りた状態ですので、クリーニングモード等をONにしてシャッター幕とミラーを開いたままにする必要があります。
ブロアーは100均でそれなりの物も買えますが、ノズルがすっぽ抜けやすかったり、先端にバリが残っていてセンサーに当たる事も考えられます。
1000円前後でちゃんとした物が売っていますので、出来るだけ大型でパワーのある物を選んだほうが良いと思います。
【効果大】プロ御用達!イメージセンサー専用の通称「ペンタ棒」
ブロアーで何度やってもホコリやゴミが引っ付いて取れない…!
そんな時はペンタックスから発売されている「イメージセンサークリーニングキット」通称ペンタ棒がおすすめです。
こちらはPENTAXのサービス部門でも利用されているプロ用のクリーニングアイテム。
棒の先端にガム?グミ?のような粘り気のある部品が付いており、この部分を一眼レフカメラのイメージセンサーに…
ペタペタと軽く押し当てて、センサーのホコリやゴミを取り除きます。
取り除いたゴミやホコリは付属のシールで回収する事で、何度でも再利用することが出きます。
プロ用のクリーニングキットですが、Amazonなどで3000円程度で普通に買えますので使用機会は多くないものの1個持っておくと安心感があります。
ここで実際にブロアーやペンタ棒を使ってクリーニングする前後の写真を比較してみましょう。
自力でイメージセンサーをクリーニングしてみた!
こちらは先ほどお見せした写真。センサーダストだらけですね…!
まずはこの状態から、ブロアーでセンサーを入念にクリーニング…
はい!かなりキレイになったのではないでしょうか?
拡大するとまだまだセンサーダストはありますが、普段の撮影でF22まで絞る事は稀なのでほぼ問題ないレベルだと思います。
(センサーダストを完全に無くす事はレンズ交換式カメラでは不可能と言えます。可能な限り除去しつつ、現像時に目立つ部分を修正するのが一般的。ムキになってセンサーを傷つけないように注意が必要です。)
そしてこちらがブロアー後にペンタ棒でペタペタした写真です。
あまり変化はないかも知れませんが、最初の状態からすればかなりキレイになったと思います!
ペンタ棒は糸くずや目に見えるゴミが静電気で貼りついた時などに真価を発揮するので、センサーダストに完全対応!とは言えませんが、保険として1本あると安心。
ただし、先にお話しした通り、イメージセンサー部分は非常にデリケートで誤って傷をつけてしまえば部品を交換する以外に手立がありません。
そのため、クリーニングに自信のない方や細かい作業がニガテな方は以下の方法でイメージセンサーをキレイにしてもらいましょう。
最終手段!メーカーにクリーニングしてもらおう!
もし大事な撮影が控えていたり、1年以上クリーニングもしたことが無い。そんな方はせっかくですのでメーカーに直接クリーニングを依頼するのがおすすめです。
例えばニコンの場合、ニコンプラザ銀座に行けば、当日の状況によりますが持ち込みで45~1時間ほどのスピードクリーニングを行ってくれます。(3000円程度)
※現在は新型コロナウイルスの影響で一時休館しております。詳細はこちら
しかもイメージセンサーのクリーニングだけでなく、レンズのピント調節や外装清掃、機種によってはカメラのファームウェアアップデートなども一括して対応してくれます。
メーカーに出すほどでは…と思うかも知れませんが、細かい部分まで見てもらえて価格以上の満足感と安心感があるため非常におすすめ。
各メーカーのメンテナンスやクリーニングは、ホームページや説明書などに記載されていますのでブロアーやペンタ棒でも対応できない場合はメーカーに依頼しましょう。
いかがでしたでしょうか?
センサーダストは非常に厄介ですが、加工等でごまかさずにできるだけ原因から取り除きたいですね!大切なカメラを長持ちさせる意味も込めて、こまめなクリーニングを心がけましょう。
次回もよろしくお願いします!
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