みなさんこんにちは。
今回はAmazonでたまたま見つけたニコン用の激安「接写リング」を使って、手持ちのどんなレンズでもマクロレンズにする方法をご紹介します!
ちなみに以前、こちらの記事でも接写リングをご紹介していますが、ニコン用(Fマウント)は今まで15,000円前後とお試しするには比較的高価な物しかありませんでした。
今回ご紹介する接写リングは12mm、20mm、36mmの3本セットで約3,500円程度で手に入るため、接写リングに興味があるけど高いのは躊躇する…な方にピッタリな商品だと思います。
それでは早速、作例の写真も交えつつご紹介していきますね!
激安!NeewerのFマウント接写リング!

Neewerと言えば、激安カメラ用品でおなじみの中華メーカーです。
決して品質は良くありませんが、ライトスタンドやストロボ、アンブレラなど仕組み自体が複雑でない物は普通に使えたりするので、コスパだけは最強ですね。
そんなNeewerから今まで純正とKenkoしか発売していなかった接写リングが発売されていました。
しかもKenko製が15,000円だったのに対して、たったの3,500円と異常すぎる低価格!明らかに地雷だと確信しつつも玩具としては楽しめると思ったのでポチりました笑
ちなみに今回の接写リングは贅沢にも12mm、20mm、36mmの3種類セットになっており、組み合わせれば超超マクロ撮影も不可能ではないロマンを秘めています。
作りはガタガタ?!でもちゃんと使える

Nikon純正品やKenko製と違って、Neewerの接写リングは全体がプラスチックで出来ています。
まぁ3500円と言う価格から見れば仕方ありませんが、望遠レンズや大きなレンズ等をこの接写リングに装着するのはマウント破損の恐れがあるため非推奨。
あくまでマクロレンズを買う前にマクロ撮影を試してみたい!って方には非常におすすめです。
また、ガタガタ故に非Aiレンズ(ニコンのオールドレンズ)も装着できるため、玩具としてはかなり遊べると思います笑

それでは実際に写真を撮りながら接写リングの実力を見ていきましょう!
あれ?これは面白い写りをするぞ?!

↑Neewerはクソ!と思ってたでしょ?これが思った以上にちゃんと機能します!
標準レンズの50mm単焦点と36mm接写リングを組み合わせたところ、花粉までハッキリ見えるマクロレンズに早変わりしました!
どうですか?これだけ写ればマクロレンズを買いたいけど、ちょっと抵抗が…
そんな方は手持ちのレンズがマクロレンズ代わりになるため、お試しとして最適なアイテムではないでしょうか。
それでは、ここからは恐らくニコンユーザーは誰もが通る撒き餌レンズ「NIKKOR 50mm f/1.8G」の単焦点レンズを使って、どのくらいまでクローズアップしてマクロ撮影が出来るかを写真でご紹介していきますね。
50mm単焦点レンズでマクロ撮影を楽しもう!

↑まずは10円玉を使って、50mm単焦点レンズの最短撮影距離を見てみましょう。
ち…ちいさい…!NIKKOR 50mm f/1.8Gは最短撮影距離が45㎝と、人物や風景を撮るには十分ですがこういった小さな被写体に対しては無力と言えます。
このレンズが接写リングでどう変化すると言うと…
+12mm接写リング

↑まずは一番短い12mmの接写リングで撮影しました。
おぉ!なかなかいい感じに大きく写すことができましたね!
ちなみにF値は1.8で撮影しているため非常に浅いピント面となっています。マクロ撮影ではボケが強すぎるため、特に接写リング装着時の撮影はF5.6~F11くらい絞った方が良いと思います。
また、最短撮影距離も13㎝とかなり近くまで寄れるようになりました。
※後ほど明記しますが、接写リングは表示されているF値よりかなり暗くなるためISO感度を上げたり、ストロボはLEDライトなどがあった方が○
+20mm接写リング
なんと…!
初期不良で壊れていました!!!!!!!クッソ!!!!
どうやら絞りピンの動きが悪く、AF搭載レンズはF値が変更できなかったため返品!と思いきや長雨で使わなかった間に返品期限が過ぎていました!!もう!!!
まぁ地雷は確信していたので気を取り直して、最も使用頻度が高いと思われる36mmを見ていきましょう!!
+36mm接写リング

↑おぉ!こちらはかなりのマクロ撮影が出来ていますね!
標準50mmレンズにもかかわらずマクロレンズと遜色ないクローズアップです。
最短撮影距離はなんと8㎝!かなり近くまで寄れました。
しかしここまで近距離で撮影するとなるとレンズ自体が影になってしまうデメリットが発生するため、撮影時には注意が必要です。
またF値とシャッター速度は変わらないのに、画面全体の明るさが落ちていますね。
+12mm+36mmの接写リング組み合わせ

↑なんと!2重で接写リングを組み合わせる荒業も可能です。
12mm+36mm=48mm接写リングとなり、更なるマクロ撮影が可能になりました。
48mm接写リングともなれば50mmレンズでも10円玉が画面いっぱいになるまで撮影できます!すごい!
しかし画面全体が最初から比べると2段程暗くなりましたね。このようにF1.8でもここまで暗くなるため、ハッキリ写すためにF値を絞ればかなりISO感度を上げる必要がでてきます。
更に、ここまでくると最短撮影距離がたったの6㎝しかありません。そのためレンズの影を無くすためストロボやLEDライトが必須となります。
お手軽なのは簡単に光源が移動できるLEDライトで、こちらのLEDライトは光量も強く扱いやすい為おすすめです。
↑単3電池2本でもハイパワーなので、オモ写撮影なんかでも威力を発揮します。1個2,000円以下なので2~3個持っておくとライティングスキルが上がりますね!
接写リングのデメリット
以前紹介したこちらの記事でも触れていますが、更に詳しく紹介すると
接写リングには以下のようなデメリットがあります
ピントが浅すぎる

↑この写真を見てもらえば分かりますが、F5.6まで絞ってもピント面が数ミリしかありません。
接写リングを使えばF1.4でもF2.8のレンズさえ疑似的なマクロレンズになります。しかし強制的に最短撮影距離を短くする接写リングで明るいF値を使うと、もはや何を写しているか分からない状態になります。
浅すぎるピントは表現の妨げにもなりますのでデメリットにもなります。
遠くにピントが合わない(無限遠が出ない)
接写リングはレンズとボディの間にリングを噛ませて、最短撮影距離を強制的に縮める事でマクロ撮影を可能にしています。
そのため、接写リング装着時はレンズからほんの数センチだけにしかピントが合いません。
マクロレンズのようにクローズアップしつつ、風景も撮れるレンズとは根本的に違うため決して扱いやすいとは言えません。
(普通に撮影するなら接写リングを外せばよいだけですが、まぁ面倒ですね)
接写リングが長くなるほど暗くなる
これは先ほどまでの写真でお分かりだと思いますが、接写リングは長くなればなるほどF値とは別に明るさが落ちてしまいます。
そのため、曇天や室内で36mmの接写リングを使い、ほどほどのボケ感のF8で撮影するとなるとISO感度は体感で2000~3200ぐらいまで上げる必要があります。
※三脚があればシャッター速度を長くして改善できる。
オートフォーカスは役に立たない
一応、今回ご紹介したNeewerの接写リングには申し訳程度のオートフォーカスが搭載されています。
しかし、非常に精度が悪くレンズに負担がかかりそうな程AFが迷ってしまうため、実質的にオートフォーカスは機能しないとみてください。
まぁここまでのマクロ撮影となるとそもそも三脚が必須(体のブレだけでもピントが外れる)なので、基本はマニュアルフォーカスなためあまり問題ではないかも知れませんが。
ストロボやLEDライトが必須
やはり撮影距離の短さから、光源の状況によってはレンズやカメラ自体が影になってしまうため、ストロボやLEDライトがほぼ必須となります。
特に晴天時の太陽光下ではストロボ並みの光源か、完全に影になっている所をLEDライトで照らしながら撮影する等の工夫が必要。
接写リングを使った超マクロ撮影の作例

↑デメリットは沢山ありますが、それでも色々なレンズでマクロ撮影できるの非常に魅力的です。
では、具体的に接写リングでどんな撮影が出来るか作例を見ていきましょう。

↑マクロレンズに接写リングを噛ませて超超マクロ撮影してみました。
接写リングのメリットはこういった通常ではありえない組み合わせも楽しめるところ。
この写真はしゃぼん玉の液をブクブクさせて、複数のカラーライトで囲って撮影。幻想的な写真になりましたね。

↑こちらは水面に浮かべたタンポポの綿毛を50mm単焦点レンズに12mmと36mmの接写リングを2重に重ねて撮影しました。
50mm単焦点レンズだけでは絶対に撮影できない超絶クローズアップ撮影が出来ています。(背景のキラキラは100均で買ったスパンコール)

↑マクロ撮影の定番、バラの花びらの接写です。
50mmの標準レンズとは思えないほど寄れるため、柔らかい花びらの雰囲気が撮影できています。
いかがでしたでしょうか?
激安の接写リングと撒き餌レンズ(50mm/F1.8)でもLEDライトやストロボなどを駆使すれば、通常のマクロレンズを超える写真すら撮影することができるかも知れません!
マクロレンズの購入を迷っている方は、ぜひ接写リングで手持ちのレンズを疑似マクロレンズ化してマクロ撮影の魅力を感じてみて下さい!
次回もよろしくお願いします!
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