あー、エモエモな写真が撮りてぇなー。
どうも。美的センスが皆無な中年カメラマンの仲居です。
私は普段ブツ撮りや店舗撮影など「キレイで正確に撮る」のがメインですが、オールドレンズに代表されるユルユルで柔らかくフレアがドンっ!となっている写真も大好きです。
しかし初心者の方にとってオールドレンズはややハードルが高く、フレアでエモエモな写真が撮りたい!と思っても難しいのが現状。
そこで今回はそんな一眼レフ初心者の方に向けて「UVレジンを使ったエモフィルター」のお手軽な自作方法を作例を交えてご紹介します!
↑今回の作例は初心者でも持っている方が多い「50mm/F1.8」の安くて明るい単焦点レンズで制作します。
UVレジンのエモフィルター作成に必要な物
まずはエモエモなフィルターを作るために必要な物を確認しましょう!
必要な物のほとんどは100均で揃うため非常にお手軽です。
- 透明なプラバン
- ネオンフレーク
- UVレジン(クリアタイプ)
- レンズプロテクター(一番安いものでOK)
- UVライト
たったのこれだけ!もしかしたらハンドメイド好きな女性は既に持っている物ばかりではないでしょうか?
UVライトとレンズプロテクター以外は100均(今回はセリア)の手芸やハンドメイドコーナーで簡単に揃える事が出来ると思います。
またネオンフレークが無い場合でも、UVレジンだけで同じような写真が撮れるので安心してください!
↑レンズプロテクターはレンズ径さえあえば安いヤツで構いません。
エモフィルターの作り方
エモフィルターの作り方はとっても簡単です。
まずはプラバンを袋から出し、フィルター(プロテクター)のサイズ感を確かめます。
サイズを確かめたらフィルターと同じサイズにハサミでざっくりカットしましょう。
この時、プラバンやハサミでケガをしないよう気を付けて下さいね。
UVレジンで円を描く
次にカットしたプラバンの上にクリアのUVレジンを円形に乗せます。
中心部分を2~4センチほど開けるのがポイント。全部埋めるとレンズに付けた時にピントを合わせる事が出来なくなるので注意。
また、最初に厚く塗ろうとするとドンドン広がって収拾がつかなくなるため薄塗りがおすすめ。
レンズによって何度か調整することになると思うので、最初は適当に作ってもOKです!
UVレジンにオーロラフレークを埋め込んでいく
そして次は円形に広げたUVレジンにオーロラフレークを埋め込んでいきましょう。
指でつまんでも構いませんが、量の調整が難しいのでピンセットなどで少量ずつ入れるといい感じです。
オーロラフレークは重なりすぎると光を通さなくなって、写真に影が出来てしまうのでやり過ぎないように注意してください。
UVレジンをUVライトで硬化させる
オーロラフレークを埋め込んだらUVライトでレジンを硬化させましょう。
UVレジンはあまり詳しくありませんが、とりあえず120秒のタイマーでやってみたらカチカチになったのでOKでしょう!
出来上がったら表面を爪楊枝などでつついてベタつきが無ければ大丈夫だと思います。
このまま完成でも良いですが、キラキラのエモエモにしたい場合はもう1~2回レジン→オーロラフレーク→硬化を行って厚みを持たせると良いかも知れません。
↑UVライトは箱型でも懐中電灯型でもなんでもOKです。これは2,000円以下で買えるのでおすすめ。
あっという間にエモフィルターが出来上がり!
かんたんでしたね!あっという間にエモフィルターが完成しました!
この時点でプラバンごとレンズの前にあてて太陽光に向かって撮影してみましょう!
(蛍光灯やLEDでは光り方が全く違います。失敗に見えても太陽光だとキラキラだったりします)
画面全体がボヤけている場合は中央部分が狭すぎるため、中心の空白を大きくしてやり直しした方が良いかも知れません。
太陽光にかざしていい感じに写ったら完成です!
しかしこのままではレンズに付ける事が出来ないので、UVレジンで作ったエモフィルターを取り外しましょう。
取り外しも簡単で、プラバンをグッと折り曲げると端からペリペリとレジンが剥がれてくれます。
この時にあまり力を入れるとエモフィルターが折れてしまうので慎重に外しましょう!
レンズプロテクターにエモフィルターを貼り付ける
取り外したエモフィルターを手持ちのレンズプロテクターに貼りつけをしましょう!
UVレジンをやっている方はもうお分かりだと思います。
そうです!!UVレジンをエモフィルターの裏側に点付けして、レンズプロテクターに乗せてUVライトで硬化させるだけです。
この際、全面に点付けすると気に入らなかった時に外せなくなるので、すぐ取り外せるよう1点か2点くらいで軽く付ける感じにしておくと安心。
もちろんレンズ中央はピントが合わなくなるためしっかり避けて貼りつけてくださいね。
※真ん中部分はレンズによって写り方が大きく変わります。最初はザックリ作って後から調整しましょう!
※上手く写らない場合は爪などでゆっくり剥がしましょう。跡が残っても中性洗剤等で簡単に落ちるので安心してやり直ししましょう!
レンズプロテクターにエモフィルターを貼りつけて、実際にレンズに取り付ければ完成です!!
見た目は残念ですがかなり簡単に作る事ができましたね!
それでは早速、写真を撮ってエモエモな感じにしてみましょう!
エモフィルターの使い方
エモフィルターは使い方も簡単で、太陽光を取り込むようにしてフィルターを回転するだけです。
動画を見てもらえば分かりますがフィルターを回す度にキラキラを光が変化してエモですね!
あくまでフレアを意図的に操作するのが目的なので、太陽光が無い場合は使えないのでそこはご注意ください。
エモフィルターの作例&注意ポイント
まずはモミジを思いっきり逆光で撮ってみました…
これは凄い!気がする!!
エモフィルター内のオーロラフレークが赤や青に発色していますね!
そして今までのレンズフレアとは違ったランダムな光が写真いっぱいに広がってエモ!
なんでもない景色が一気にドラマティックに変化しましたね!
次は草!
すごい!金網に絡まっただけの草が光に包まれて何だかオシャレなエモ!!
レンズプロテクターの真ん中部分を開けているので、ピント面はしっかりと写っていていい感じではないでしょうか!?
森!
こちらもランダムな光が差し込んで森がエモ!!(語彙)
そしてこのあたりで気づいた方もいると思いますが、エモフィルターを付けて逆光気味で撮影すると写真全体が白っぽくなってしまいます。
巷で人気のフィルター「ブラックミスト」も同じように逆光で白っぽくなる性質があるので、これはちょっとマイナス。
また、意図的にフレア(光)を出す事を目的としているため、基本は太陽光が差し込む状況で無いとほぼゴミになるのでご注意ください笑
逆光下でしかエモフィルターは効果を発揮しないため、順光(太陽を背にした状態)で撮影するとこのようにいたって普通の写りになります。
周辺が光量落ち?と言うか歪んでいるようにも見えるので、エモフィルターを付けっぱなしでもレトロな撮影が出来るかもしれません。
エモフィルターはポートレート撮影がエモかも知れない!!
見てくれよこのロケーション…控えめに言ってクソ(意訳)でしょう…!
しかし、エモフィルターは写真にランダムで強烈なフレアを発生させるため、こういったクソ(意訳)ロケーションでこそ大きな力を発揮すると思います。
※おじさんポートレートが表示されます。ご注意ください。
おじさんエモー!!!
どうですか?まったく同じ位置で三脚を固定しておじさんポートレートを撮影しました!
エモフィルターのおかげで写真いっぱいにキラキラのフレアが発生し、エモ成分が充填されていますね!
このように背景をかなり処理できるおかげで、クソロケーションが逆に良い感じになった感すらあります!
お次はここ!木の又!
これはさすがにエモは無理じゃない????
※おじさんポートレートが再度表示されます。ご注意ください。
エモおじー!!
これすごくないですか?まったく同じ構図・設定でRAW現像していますが、ランダムな光が入っていきなりのエモ!
ちゃんとしたモデルさんが写っていれば、まるでアー写のような仕上がりになっています。
エモフィルターは中心を外した構図にするとかなり緩い描写になるため、ポートレート以外でもあまり顔をハッキリ写したくない場合のコスプレ撮影なんかで効果が期待できそうですね!
エモフィルターの適切なF値
エモフィルターはUVレジンをレンズプロテクターに直接貼り付けているため、撮影時のレンズF値がかなり限定的になってしまいます。
ちょっと専門的になってしまいますが、念のためF値で写りがどう変わるか見ておきましょう。
F1.8で撮影
まず一番明るいF1.8で撮影しました。光は画面中央より右側まで伸びています。白トビもしやすくあまりおススメしませんが、表現としてはアリかと思います。
F2.8で撮影
次はF2.8で撮影しました。先ほどより光の広がりが落ちついていると思います。F2.8おすすめ。
F4で撮影
更に絞ってF4で撮影しました。光は完全に真ん中くらいまで小さくなりました。そして右側のUVレジンの影が気になり始めましたね。
F8で撮影
大きく絞ってF8で撮影しました。ここまでF値を絞ると光も右側の影も美しさは無く邪魔なだけです。
このようにレンズプロテクターに直接UVレジンを貼り付ける都合上、F値は明るく開放気味でしかエモフィルターは上手く使えません。(普段からF値開放しか使わない人は問題なし!)
このあたりはクセが強いため注意が必要ですね。
自分だけのエモフィルターを作ってみよう!
エモフィルターは作る度、そして太陽光の入れ方、フィルターの回し方でクルクルと表情を変えます。
同じ物は2つと出来上がりませんので、オーロラフレークの量を調整したり、UVレジンの厚さや色を調節したりして自分だけのオリジナルエモフィルターをぜひ作ってみて下さい。
控えめに作ってもヨシ!派手に作ってもヨシ!なので写真仲間と一緒に作っても楽しいかも知れませんね。
そして撮影のスキルは全く必要ないのも魅力ですから、ぜひ楽しみながらチャレンジしてみてください!
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